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伊豆新聞5月27日掲載「きっかけ」

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■クラりネット 杉山祥子
 そもそも、私がクラリネットを始めたきっかけは、幼馴染が楽器を貸してくれるという好意の一言でした。
音が出ることがとにかく楽しくて、毎日暴走列車が走るがごとく練習にのめりこみ勉強はまるで手をつけず、家族に心配されるほど考えるのは楽器のことばかりの毎日でした。
何年か経ち、だんだん楽器が吹けるようになってきた頃、同じ部活のひとりが一本のカセットテープを貸してくれました。
それが、初めて聞いたオーケストラの曲でした。
「なんて透き通った響きを奏でるんだろう!」と当時の私は感激し、もっといろいろな曲を聴いてみたい、どうせならやってみたい、とオーケストラに興味を抱くに至りました。
たまたまご縁もあって、伊豆フィルで演奏する機会をいただくことができ今があるのですが、すべてはふとしたきっかけから始まりました。
今回の演奏会は、誰もが知っているといわれる有名な曲「運命」「未完成」を同時に取り上げています。
何度も聞いたことはあるはずなのに、時間がたって聞いてみるとその度に新しい発見ばかり沸いてきて、今回の演奏会という機会がなければ気付けなかったこともたくさんありました。
演奏するのは年も経歴も、楽器を始めた理由もここにいるきっかけも違う色々な人たちの集まりです。
お気づきですか、舞台の上では必死の形相のようでも、実は楽しくて心中穏やかではないのです。
 そんな人たちの演奏が面白くないはずがありません。 
 この機会に、ぜひ、見にいらしてください。
素敵な音楽を知っていただくきっかけになれば幸いです。